とろりと絡みあう。ポーチドエッグと夏野菜のおもてなし料理。
家庭や特別な場所へ本格的なフレンチを届ける出張料理人・松尾一成さんのレシピ。
松尾さんは、お祝いの席や記念日、家族との大切な時間など、一人ひとりの想いに寄り添いながら、その日だけの特別な食卓をつくられています。
素材の香りを、一皿にまとわせる。
料理をつくるうえで何よりも大切にしているのは、素材そのものを活かすこと。
「素材の香りを消してしまったら料理じゃない。見た目では何を使っているか分からなくても、一口食べたときに、その食材らしさがしっかり伝わる料理をつくりたい。」
幼い頃から、祖父の畑で育つ季節の野菜を身近に見てきたからこそのこだわり。今後も、地域の生産者とのつながりを深め、規格外など、普段は使われずに捨てられてしまう食材にも新しい活かし方も提案していきたいとのこと。

夏野菜の良さが詰まった一皿。「ピペラード」の魅力
今回ご紹介するのは、フランス・バスク地方の郷土料理「ピペラード」。
香ばしく焼いたピーマンとトマト、玉ねぎをじっくり煮込み、やわらかなポーチドエッグと合わせていただく、夏野菜の旨みを楽しめる一皿です。
ピーマンのほどよい苦みをアクセントに、トマトの酸味と甘み、卵のまろやかさが重なります。暑さで食欲が落ちやすい季節にも、さっぱりと楽しめるレシピです。

「 夏野菜のピペラード 」
材料(2人分)
| トマト | 2個 |
| ピーマン | 3~4個 |
| 玉ねぎ | 1個 |
| 卵 | 2個 |
| 生ハム | 4枚程度 |
| にんにく | 2片 |
| パルミジャーノチーズ | 20〜30g |
| オリーブオイル | 大さじ2 |
| 白ワインビネガー | 大さじ1 |
| 調味料 | |
| 塩 | 少々 |
| 黒こしょう | 少々 |
| パプリカパウダー | 少々 |

作り方
- にんにくをみじん切りにし、玉ねぎは薄切りにする。


- トマトをバーナーで炙り、ヘタを取って氷水で冷やす。皮をむき、上下2つに切って種を取り除いたら、1cm角に切る。(取り除いた種は、トマトソースなどにも使えます)


- ピーマンもバーナーで全体を炙り、氷水に入れて冷やす。黒くなった皮と種を取り除き、食べやすい大きさに切る。(バーナーがない場合は、ガスコンロに網を置いて焼くか、180℃のオーブンでも代用できます)



- 生ハムを小さく刻む。

- 鍋にオリーブオイルを熱し、にんにくを加える。焦がさないように香りが立つまで炒めたら、生ハムを加えて軽く炒め、旨みを引き出す。

- 玉ねぎを加えて炒める。しんなりしたらピーマンとトマトを加え、野菜がやわらかくなるまで煮込む。




- 塩と黒こしょうで味を整える。

- ポーチドエッグをつくる。別の鍋に湯を沸かし、白ワインビネガーを加えて沸騰しすぎない状態にする。卵を静かに落とし、白身が固まるまで加熱する。お玉などで静かに取り出して氷水に入れ、余熱が取れたら水気を軽く切っておく。

- 器に煮込んだ野菜を盛り付け、ポーチドエッグをのせる。パルミジャーノチーズとパプリカパウダーを振りかけて完成。

ご家庭でつくるときのコツ
- にんにくは焦がさず、香りが立つまでじっくり炒めることで、料理全体の風味が引き立ちます
- ピーマンのほどよい苦みも、この料理ならではの美味しさです。しっかり焼くことで、甘みと香ばしさを引き出します
- トマトを角切りにするときは、トマトの向きに合わせて自分の身体を動かしながら切ると、形を崩さずに切りやすくなります
- ポーチドエッグは鍋から取り出したあと、余分な白身をハサミなどで整えると、よりきれいに仕上がります
香ばしく煮込んだ夏野菜に、とろりとしたポーチドエッグを絡めて味わうピペラード。いつもの野菜料理とはひと味違う一皿を、ぜひご家庭でもお試しください。
出張料理人
松尾一成
福岡を拠点に、ご家族のお祝い、ご友人とのホームパーティー、記念日など、一人ひとりの想いに寄り添ったフレンチのコース料理を届けています。

※本記事は2024年7月の取材内容にもとづいています。記載の内容は取材時点のものです。
文・写真: MINORI FOODSCAPE



